「データ・スチュワードシップ・フォーラム」は、
メルコ学術振興財団の支援のもと設立された研究組織で、
その活動目的および内容の概要は以下のとおりです。
研究目的 |
本フォーラムの目的は、データガバナンスの実践的なフレームワーク(実践プロセスの定式化および運用条件の明確化)の構築を管理会計的なツールをベースに展望することにあります。
研究内容 |
今日、データガバナンスはコーポレートガバナンスの中核に位置づけられるようになってきました。従来のコーポレートガバナンスの場面では、経営プロセスを監視し、経営者の独走・暴走を未然に防ぐ仕組みとして内部統制の強化が要求されてきました。そこにおいて管理会計システムは、株主から委託された資産を責任をもって管理運用するというスチュワードシップ機能を果たしてきたといえます。当該機能は、一般に内部監査と称されてきましたが、その内実はいわゆる監査という範疇を超えるものであったとみてよいでしょう。
同様に、データガバナンスに関しても、管理会計システムには重要な貢献が期待されています。ただし、それはコンプライアンス違反などのリスク回避のあり方を問うものではありません。データガバナンスとは本来、データを企業の資産として的確に位置づけ、各種の情報を連携させることでその流れを可視化したり、膨大なデータの中から不要なデータを取り除いたり、または修正することによって、確実にデータの品質を確保する仕組みを構築するとともに、その効率的な運用ができるようにアーカイブ化することであるとわれわれは考えています。
すなわち、データガバナンスにはデータの活用戦略とデータ管理の両面の要素が必要です。厳密にいえば、前者には戦略の策定のほかに組織や体制の確保や、データ活用のポリシーの明確化なども含まれる。また、後者はコーポレートガバナスの場面で管理会計システムが果たしてきたスチュワードシップ機能に相当します。
このように、データスチュワードシップはデータ資産の価値を評価し、その有効な活用(データの不正利用や流出の要望を含む)を支援し、利益業績の改善を促すことを意味します。それは、まさに管理会計システムでしか果たせない貢献であるとわれわれは確信しています。
本フォーラムでは、研究者および実務家が協働でデータ・スチュワードシップに関する具体的なアプローチを検討するとともに、その成果を本ホームページならびにワークショップ等を通じて公表して随時発信してまいります。
イベント/ニュース
News
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2022/07/08
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